乳ガンのリスクを下げるライフスタイル

グラフは 日本乳癌学会 乳癌診療ガイドライン より転載

国立がん研究センターの最新がん統計(2014年データに基づく)によれば、日本人女性が生涯で乳ガンに罹患する確率は9%(11人に1人)、生涯で乳ガンにより死亡する確率は2%(67人に1人)です。

また、トップのグラフが示すように、日本人女性の乳ガン罹患率は年を追って増加しています。(1975年から2010年の35年間で約4倍、しかも増加率が年を追う毎に高くなっています。)

機能性医学(Functional Medicine)を実践している著名な医師であり、ベストセラーとなっている著書も数多い Dr. Mark Hyman が、そのメールマガジンで、乳ガンのリスクを下げるライフスタイルについて2回にわたり(パート1とパート2)紹介しています。原題は Nutrition for Breast Cancer Awareness[直訳すると「乳ガンを意識した栄養学」]ですが、内容はライフスタイル全般にわたっています。

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除草剤と遺伝子組み換え作物

「モンサントの除草剤でがん発症」、末期患者に賠償320億円 米裁判所 というニュースが話題になっています。
この判決に関わる様々な情報について、 FOOD REVOLUTION NETWORK の主宰者の一人である Ocean Robbins氏が、What The $289 Million Verdict Against Monsanto Means To You というWEB記事で詳しく解説していますので、主としてそれに依りながら、除草剤と遺伝子組換え作物の問題について整理しました。

2018年8月10日、末期的な非ホジキンリンパ腫(terminal non-Hodgkin’s lymphoma)《リンパ系に悪性(がん)細胞が認められる病気》と診断されている46歳のドウェイン・ジョンソン(Dewayne Johnson)氏は、画期的な裁判(landmark case)で大きな勝利を得た。

ジョンソン氏は、カリフォルニア学区(California school district)のグラウンドの管理人(groundskeeper)として働いている間、モンサント社の《グリホサートを有効成分とする除草剤である》ラウンドアップ(Monsanto’s Roundup)を年間最大30回使用していた。カリフォルニア州の陪審員団(California jury)は、除草剤(weed killer)がジョンソン氏のガンの原因であり、農薬製造者(pesticide-maker)は彼が《それに》曝されることによる健康上の危険について彼に警告するのを怠った(failed to warn him of the health hazards from his exposure)と判断した。

陪審団は、モンサント社(2018年6月にバイエル社(Bayer)と合併(merged with)して巨大な農薬・製薬会社(enormous agrochemical and pharmaceutical company)となった)に対して、ジョンソン氏に総額2億8900万ドル(約320億円)の支払いを命じた。

これが報道されているこの裁判の概要です。

下記論文によれば、ジョンソン氏が患っている非ホジキンリンパ腫(non-Hodgkin’s lymphoma:NHL)の発病が、米国において1975年から2006年の間に2倍近く増加しており、グリホサートに基づく除草剤(glyphosate-based herbicides :GBHs)が、それを職業的に使用する人達や、それを日常的に使っている地域の住民達の、この病気の発症リスクを高くすることに関係していると疑われている。しかし因果関係が厳密に研究されているわけではない。
この論文は、グリホサートの使用に関わる様々な懸念(Concerns)について詳しくサーベイしています。
J. P. Myers et al. Concerns over use of glyphosate-based herbicides and risks associated with exposures: a consensus statement. Environ Health. 2016; 15: 19. doi: 10.1186/s12940-016-0117-0

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