遺伝子組み換えの是非[1/2]

March Against Monsanto Vancouver  Photo by Rosalee Yagihara

遺伝子組み換えの是非に関する5つの質問に対する回答( GMO vs Non-GMO: 5 Questions Answered )という記事が、米国有数の健康情報サイトである Healthline に掲載されました。

我々の食料供給に関係する遺伝子組み換え問題は、現在進行中の(ongoing)、微妙な(nuanced)、非常に議論の別れる(highly contentious)問題(issue)である。

科学界や医学界の人たちは論争の両サイドに立ち、遺伝子組み換え農作物は飢餓と増大する地球人口問題を解決するのに役立つと主張する人たちもいれば、環境にも人間にも利益以上に害をもたらす(doing more harm than good)と信ずる人たちもいる。

双方の立場を支持する多くの研究がある。我々はどちらを信用すればよいのか?

遺伝子組み換え問題に関わる論点の意味(sense)をより明らかにするため、大きく異なったサイドに立つ二人から、それぞれの専門的な意見(professional opinions)を求めた。

これがこの記事の由来です。今回は「意見」の紹介ですので、情報の要約ではなく、二人の回答の全文を訳出することにしました。

反対派は、脳の健康に関するベストセラー、「いつものパンがあなたを殺す」や「腸の力であなたは変わる」の著者として有名な神経学者の Dr. David Perlmutter
賛成派の Dr. Sarah Evanega は植物生物学者で Cornell Alliance for Science の所長(director)です。

この記事では触れられていない論点で重要と思われる情報は、続編で紹介する予定です。

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人工甘味料の問題

脳の健康に関するベストセラー、「いつものパンがあなたを殺す」と「腸の力であなたは変わる」の著者として有名な Dr. Perlmutter は、自身のブログで、最近の研究論文を参照しながら、人工甘味料(Artificial Sweeteners)の問題について繰り返し警鐘を鳴らしています。

ダイエットソーダは効果がない《トップの図の引用元》
人工甘味料は糖尿病に強く関連している
人工甘味飲料は健康な選択ではない
甘味料はいかに腸内細菌を作り変えるか
人工甘味料 ー アルツハイマー病と脳卒中
マイクロバイオーム ー 地球的な健康への関与

「いつものパンがあなたを殺す:原題 Grain Brain」および「腸の力であなたは変わる:原題 Brain Maker」は、いずれも白澤卓二訳、三笠書房より出版)

Dr. Perlmutter のWEBサイトはこちら

糖類の摂取(sugar consumption)が、冠動脈疾患(coronary artery disease)、病的な肥満(obesity)、2型糖尿病(type 2 diabetes)のような病弊(maladies)に強く関係していることは、科学的研究によって確実かつ明確に示されてきている。

そこで、糖類の摂取を嫌うことから、「シュガーフリー」飲料( “sugar-free” beverages)なるものを、これが健康な代替飲料(healthy alternative)であるという間違った判断でもって(with the misguided sense)選択することが、人々の間で増えている。

しかし、実態(reality of the situation)は全くの見当違い(nothing could be further from the truth)である。

本稿は、Dr. Perlmutter が上記のブログにおいて取り上げている4件の研究論文の概要を示すことにより、人工甘味料の摂取が持つ問題を明らかにしようとするものです。《左端縦傍線の引用マークは Dr. Perlmutterによる要約的紹介とコメント、他は原論文より直接要約しました。》

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